アイラウイスキーって結局何?できるだけ簡単に。

アイラウイスキーって結局何?できるだけ簡単に。

こんにちは、リトルカスクのりょうです。今回は前回のブログでアイラウイスキーのことについて書いたので、今回もアイラウイスキーについてです(笑)

友人にブログ書いたんだと話したら、いやいやちゃんと説明した方がいい、と言われました(笑)

前回のブログで、「味の説明は、まあいいかな」みたいなことを書いたんですが、「そもそもアイラウイスキーについて知らないよ!」

「スモーキーって何?」

「ピートって何?」

「ウイスキーに馴染みがない人は、そんなこと知らないよ」

とのこと。

……たしかに。

完全にこちら側の人間の感覚になっていました(笑)

ということで今回は、上手に書けるか分かりませんが、必死に本を開きながら、できるだけ分かりやすく書いてみようと思います!

よろしくお願いします!(笑)

そもそも、アイラウイスキーって何?

まず「アイラ」というのは、ウイスキーの名前ではありません。

スコットランドの西側にある「アイラ島」という島の名前です。

スコットランドには、スペイサイド、ハイランド、ローランド、キャンベルタウン、そしてアイラという、ウイスキーで有名な地域があります。

その中でもアイラ島は、ウイスキー好きなら一度は聞いたことがあるような有名な蒸溜所が集まっている場所です。

ラフロイグ。

ラガヴーリン。

アードベッグ。

ボウモア。

カリラ。

ブナハーブン。

ブルックラディ。

……などなど。

小さな島なのに、ウイスキー界ではとんでもなく存在感があります。

そして、アイラウイスキーを語るときによく出てくるのが、

「スモーキー」「ピーティー」「潮っぽい」「薬品っぽい」

なんて言葉です。

初めて聞くと、

「それ、おいしいの?」

と思いますよね。

僕も思いました(笑)

ちなみにアイラ島とウイスキーの歴史はかなり古く、昔は農場でウイスキーが造られていたり、酒税から逃れるために人里離れた場所で蒸溜していた時代もあったそうです。

さらに伝説では、アイルランドからやってきた修道士が蒸溜技術をアイラ島へ伝えたとも言われています。

本当かどうかはさておき、こういう話、僕は結構好きです(笑)

島には泥炭(ピート)があり、海に囲まれ、雨風の強い土地でもあります。

そんな環境と長い歴史の中で、アイラのウイスキーは独特の個性を持つようになりました。

ただし、一つだけ覚えておいてほしいことがあります。

「アイラ=全部めちゃくちゃ煙たい」ではありません。

これ、結構大事です。

同じアイラ島でも、蒸溜所や銘柄によって全然違います。

強烈に煙たいものもあれば、意外なくらい優しいものもあります。

フルーティーなものだってあります。

だから、

「アイラは苦手!」

と思っている人も、もしかしたら苦手なのはアイラではなく、その一本だっただけかもしれません。

じゃあ「スモーキー」と「ピート」って何?

ここ、難しくすると一気につまらなくなるので、ものすごく簡単にいきます(笑)

ピートとは?

ピートは、日本語では**「泥炭(でいたん)」**と呼ばれます。

植物などが長い時間をかけて積み重なり、完全に分解されずに炭のようになったものです。

ウイスキー造りでは、麦芽を乾燥させるときに、このピートを燃やして煙を出すことがあります。

その煙の香りが麦芽につき、最終的にウイスキーの個性の一つになります。

つまり、

ピートを燃やす
↓
煙が出る
↓
その煙の成分が麦芽につく
↓
独特な香りを持つウイスキーになる

くらいに覚えておけば、とりあえず大丈夫です(笑)

じゃあ、スモーキーって?

これはもっと簡単です。

煙を思わせる香りや味わい。

焚き火。

炭。

灰。

燻製。

タバコ。

そんな「煙」を連想する感覚を、ウイスキーではよく「スモーキー」と表現します。

そしてピート由来の香りには、煙だけではなく、土っぽさや薬品っぽさ、ヨードを連想するような独特のニュアンスを感じることもあります。

だから「スモーキー」と「ピーティー」は一緒に使われることが多いんですが、僕は完全に同じものとして考えなくてもいいと思っています。

……と、ここまでが教科書的な説明です。

ここまで読むと、

「なるほど。アイラは煙たくて、ピートっぽいウイスキーなんだな」

となると思います。

ただ。

やっぱり僕の感覚では、少しだけ違うんですよね。

「煙」にも色々グラデーションがあります

スモーキーと一言で言っても、

モワッと煙が押し寄せてくるものもあれば、

ふわっと優しく広がって消えていくものもあります。

「これは焚き火だな」

と思うこともあれば、

「タバコっぽいな」

と思うこともある。

ちなみに僕は以前、

「なんか、ピンク色の煙だな」

と感じたことがあります(笑)接客した人の中にも不安が押し寄せる中そう紹介したら「少しわかるかも…」みたいな感想をいただいたことがあります(笑)

意味が分からないですよね。

僕も分かりません(笑)

でも、そのときは本当にそう感じたんです。

ピートにもグラデーションがある

ピート感も同じです。

僕の中では、

オイリー。

でも優しいオイリー。

茶色っぽい。

黄土色っぽい。

舌にずっと残る。

スッと消える。

口の中全部を覆う。

奥のほうにだけ残る。

そんな違いがあります。

もっと面白いのが、その後です。

強烈なアイラを飲んだあとに、

「もう他のウイスキー飲んでも何も分からない!(笑)」

となることもあれば、

ピートの強いものを飲んだあとでも、

「あれ?ちゃんとこっちのフルーティーさ分かるな」

ということもあります。

なんというか。

グラデーションがあるんですよね。

「スモーキー」という一つの箱があるわけじゃない。

薄い煙。

重たい煙。

甘い煙。

乾いた煙。

湿った煙。

ピンク色に感じる煙まである(笑)

同じ「ピート」という言葉の中にも、いろんな表情があります。


ここまで書いて、前回なぜ味の説明を書かなかったのか思い出しました

たぶん僕は、

グラデーションがあるものを、ひと括りにするのが苦手なんです。

「アイラとは、こういう味です」

「このウイスキーは、こう感じるものです」

と言い切ってしまうことに、どうしても違和感があります。

なんというか……

僕の理念というか。

もし「ウイスキー道」なるものがあるのなら、

ちょっとウイスキー道に反する気がするんですよね(笑)

そのとき感じた味が、正解でいい

僕は酒屋で働いていたとき、

「これ、結構スモーキーなんですよ!」

とお客様に説明して、飲んでもらったことがあります。

すると、

「え?そんなに?」

と言われたり、

「むしろ結構フルーティーじゃない?」

と言われたりする。

最初は、

「あれ?」

と思っていました。

でも、だんだん思うようになりました。

その人がそう感じたなら、それでいいんじゃないか。

もっと言えば、

同じ人が同じウイスキーを飲んだって、毎回同じ味に感じるとは限らないんじゃないか。

その日の雰囲気。

一緒に飲んでいる人。

感情。

天気。

前日にあった嫌なこと。

今日あった嬉しいこと。

疲れているのか。

めちゃくちゃ機嫌がいいのか。

そんなものまで含めて、僕たちは一杯のウイスキーを飲んでいるんじゃないかと思います。

だから、

昨日は「煙たい!」と思ったウイスキーが、

今日は妙に優しく感じる。

そんなことがあってもいい。

というか、それもウイスキーの面白さなんじゃないでしょうか。

結局、おいしければいいんじゃないか

ここまで散々書いておいて、最後に全部ひっくり返しますが……

結局のところ、

おいしいウイスキーが飲めれば、それでいいんじゃないか?

というのが僕の見解です🙇

知識があると、ウイスキーはもっと面白くなります。

ピートを知るのも、蒸溜所を知るのも、樽を知るのも面白い。

でも知識がないからといって、

「正しく味わえていない」

なんてことは絶対にないと思っています。

煙たいと思ったら煙たい。

甘いと思ったら甘い。

正露丸だと思ったら正露丸(笑)

ピンク色の煙だと思ったら、ピンク色の煙。

それでいい。

その人がその一杯から何を感じたのか。

Little Caskでは、そんな飲み方を大切にしていきたいと思っています。

最後に、世界一わかりやすくアイラウイスキーをまとめます

アイラ
→ スコットランド西側にある小さな島。ウイスキーの名産地。

ピート
→ 植物などが長い年月をかけて堆積してできた「泥炭」。麦芽を乾かすときに燃やすことがあり、その煙がウイスキーの香味につながる。

スモーキー
→ 煙を思わせる香りや味。焚き火、灰、炭、燻製、タバコなど、感じ方はいろいろ。

アイラウイスキーの特徴
→ ピート、煙、潮、薬品、オイルなどを連想させる個性的なものが有名。でも、すべてのアイラが強烈に煙たいわけではない。

そして一番大事なのは、

「アイラはこんな味」と覚えすぎないこと。

同じアイラでも全然違います。

同じ一本でも、飲む日によって違って感じるかもしれません。

なので、この記事もあくまで参考程度にしてください(笑)

最後は自分の舌で、

「今日のこれは、どんな味だろう?」

くらいの気持ちで飲んでみる。

僕は、それが一番ウイスキーを楽しめる飲み方なんじゃないかなと思っています。